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家庭教師ヒットマンREBORN! 35 (未来ver.)

「これはこれは、親愛なる十代目」
「ランボ」
「どうしたんです?」
「いやー…ほんとに十年後ってこうなったんだなぁって」
「まぁ、あの時は十年前ですし」
「変わり過ぎてたから、もしかしたら別次元のランボかもって思ったんだよ」
「別次元?」
「こっちの話」
「いつまでも、子どもではいられませんしね」
「…うん、そうだな」



曖昧に、ぎこちなく笑う彼に、
感じた違和感をどうして追及しなかったのか。
今となってはもう遅い。
届かなかった両の手には、彼の影すら残らなかった。

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家庭教師ヒットマンREBORN! 34 (未来ver.)

「あれ、雲雀さん」
「君はさ」
「オレですか?」
「そう、君。強かったり、弱かったり、ほんとによく分からない」
「弱虫ですよ」
「まぁ、そうだね」
「あはは」
「でも弱虫だから弱いとは限らないみたいだ」
「そうですかね」
「らしいよ。君みたいな強さもあるんだね」
「オレみたいな強さ?」
「護るものがあればあるほど強くなる。僕には理解できないものだ」
「オレがオレの為に強くなっても、何のメリットもありませんしね」
「あぁ、なるほど」




その牙を。その刃を。その毒を。
ひたすらに隠し続けて、研ぎ澄ます。
誰かの為にと願うのならば、真っ先に自分の保身を考えなよ。

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家庭教師ヒットマンREBORN! 33 (未来ver.)

「信じるとか、護るとか」
「うん」
「オレ、偉そうなことばっかり言ってる気がする」
「ははっ、ツナは昔から自分に自信が無さ過ぎだぜ」
「山本みたいになれたら良いのになぁ」
「オレはオレ、ツナはツナ」
「そーおーなーんーだーけーどぉー」
「ツナ?」
「…皆の期待に応えられない自分が、嫌なんだ」



結局のところ、オレが持っているものは与えられたものばかりで。
巧みな話術も、有無を言わせない傍若無人な力も、
他を従わせるような行動力も即決力も持っていない。
あったとしても全て手に余るものばかりで。
何を返せる?何を返したら良い?
堂々巡りの意識に堕ちる。

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家庭教師ヒットマンREBORN! 32 (未来ver.)

「沢田」
「はい?」
「顔色が悪いぞ」
「そうですか?」
「ちゃんと寝てるのか」
「寝てますよ」
「1時間は寝た内に入らんからな」
「あはは」
「休息は大事だとコロネロ師匠も言っていた」
「…すみません」
「謝るくらいなら、しっかり休め」
「善処します」




決して『Sì』とは言わない。
彼の謝罪は不眠へのものではないと分かったけれど、
気付かないふりして受け流す。
自分以外を大切にしすぎる彼の、我儘はいつまで続くのだろう。

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家庭教師ヒットマンREBORN! 31 (未来ver.)

「変な顔してる」
「十代目」
「オレなら大丈夫だって」
「大丈夫な方がそんな顔するんですか」
「するんだよ」
「十代目!」
「うん、そうだね」
「え?」
「オレはどうやら『十代目』らしいから」
「そ、う…」
「家庭教師の為に泣いてなんて、いられないんだよ」



あぁ、ごめんね。
君に意地悪を言いたいワケじゃなかったんだ。
あの傍若無人な家庭教師の存在は、
こんなにも大きかったんだと今になって思い知る。
さぁ、ゲームの時間だ。
大きな蝶を捕らえる為の、緻密な罠を張り巡らせよう。

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家庭教師ヒットマンREBORN! 30 (未来ver.)

「はひ?クロームちゃんですか?」
「うん。ハルと京子ちゃん、普段一緒に遊びに行ってるだろ」
「お買いものしたり、ケーキ食べに行ったり、特別なことってしてないよね、ハルちゃん」
「ですよねぇ」
「この前、可愛いワンピース3人お揃いで買ったんだよ」
「ね~っv」
「そっか、それなら良いんだ」
「何ですか、ソレ。気になります!」
「んー…ほら、黒曜のふたりってクロームには無頓着だろ」
「そうなの?」
「ちっとも、ってことはないと思うんだけど。男だし、気が回らないと言うか」
「女の子同士の方が気がねしないってコトですね!」
「だから、食べ物だけじゃなくて着替えとか生活必需品ちゃんと揃えてるのか心配してたんだ。変な意味じゃなくてね」
「ツッ君は優しいね」
「ハルはツナさんの優しすぎるところが心配ですっ!」
「オレは優しいんじゃなくて、ずるいんだよ」



嫌われたくないから、周りばかり見てる。
自分の所為で傷付けたくないから、身体が動く。
きっと全部、エゴの為。
昔みたいにひとりに戻りたくないだけ。
だから、これから何があっても泣かないで。
オレの為にだけは絶対に、泣かないでいて。

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家庭教師ヒットマンREBORN! 29 (未来ver.)

「Bonn Giorno,XANXUS」
「……チッ」
「…今、舌打ちしたね」
「È Italia qui.Parli italiano」
「憶えたてなんだから無茶言わないでよ」
「Io venni a fare qualsiasi cosa」
「九代目に会いに」
「Ritorni rapidamente」
「まぁ、仲良くしてとか言わないし、思わないけど」
「Io sono naturale」
「せめて、同じ目線で話がしたいな」
「È una persona astuta e terribile」
「あ。それ、誰かに言われたなぁ」



射殺すような強い焔が真っ直ぐに向かってくる。
和解は出来ない。
嘗ての彼らの所業を赦してはならない。
けれどボンゴレはひとつなのだと、
何よりも強い矜持が今のオレ達と彼らの絆となるんだ。

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家庭教師ヒットマンREBORN! 28 (未来ver.)

「山本」
「どした、獄寺」
「…十代目が成しえなかったことを、オレらがやれると思うか」
「随分、らしくねぇのな」
「…そうだな、悪ぃ。忘れてくれ」
「ツナは、考え無しじゃないと思うぜ」
「は?」
「ん?」
「どういう意味だ」
「んー…?よく分かんね。何となく」
「っの、分かんねぇことを口に出すなッッ!!」



意味があったと?
理由があったと?
だったらそれは一体どんな?
貴方の死は大きすぎて、重すぎて、思考回路が働かない。
戸惑いや不安、期待や羨望。
あの小さな背中に全部押し付けていた自分の無力さに吐き気がした。

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家庭教師ヒットマンREBORN! 27 (未来ver.)

「君の周りの人間は、君を甘いと言うけれど」
「絡みますね、雲雀さん」
「なかなかまったくの狸だよね」
「甘いとか辛いの話じゃなかったんで?」
「どこが甘いのか、僕にはちっともわからないよ」
「結構、無理してるんですけどね」
「どうだか」



譲らないものは変わらない。
その為になら、誰を犠牲にするよりも、己を犠牲にするだろう。
例え、鬼となる道を選んでも。

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家庭教師ヒットマンREBORN! 26 (未来ver.)

「雲雀さん」
「何?」
「あの、もうちょっと、こう、穏便に」
「どうして僕が気を遣ってあげなきゃいけないの」
「あぁ良かった、気遣いって言葉くらいは知ってるんですね」
「君、ほんと言うよね」
「分かり辛い程度で構わないんでお願いします」



案外、自分一番ってワケでもないんだよね。
性格も大分丸くなったし、会話も出来る、と思うんだけど。
やっと対等の立場、やっと同じ目線、
スタートラインはきっとこの足元なんだ。

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