「はひ?クロームちゃんですか?」
「うん。ハルと京子ちゃん、普段一緒に遊びに行ってるだろ」
「お買いものしたり、ケーキ食べに行ったり、特別なことってしてないよね、ハルちゃん」
「ですよねぇ」
「この前、可愛いワンピース3人お揃いで買ったんだよ」
「ね~っv」
「そっか、それなら良いんだ」
「何ですか、ソレ。気になります!」
「んー…ほら、黒曜のふたりってクロームには無頓着だろ」
「そうなの?」
「ちっとも、ってことはないと思うんだけど。男だし、気が回らないと言うか」
「女の子同士の方が気がねしないってコトですね!」
「だから、食べ物だけじゃなくて着替えとか生活必需品ちゃんと揃えてるのか心配してたんだ。変な意味じゃなくてね」
「ツッ君は優しいね」
「ハルはツナさんの優しすぎるところが心配ですっ!」
「オレは優しいんじゃなくて、ずるいんだよ」
嫌われたくないから、周りばかり見てる。
自分の所為で傷付けたくないから、身体が動く。
きっと全部、エゴの為。
昔みたいにひとりに戻りたくないだけ。
だから、これから何があっても泣かないで。
オレの為にだけは絶対に、泣かないでいて。
[1回]
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