「明けたわね」
「明けたな」
「間違う事なき新年ね」
「あぁ、添うだな」
「童顔カイさんは今年で幾つにお成りだったかしら?」
「…童顔って言うな」
「あらゴメンナサイ、胡乱胡散童顔カイさんだったわね」
「うろうろー」
「うさうさー」
「だああぁぁぁあああっっ、煩ぇっっ!!」
「大丈夫よ、アタシはしっかりばっちりどんなカイさんでも受け止めるからっv嗚呼何て尽くす女なのかしらアタシって!」
「――――……俺に言う前に、じぶ…」
「大変、頭にでっかい蠅が!」
「っ!!」
「カイ、撃沈ー」
「ぶくぶくぶくー」
「おやおや駄目ですよ、カイ。女性に歳を訊ねては」
「…今年も行く末が見えた気がした」
新年新春賑やかし。
目出度春にて艶やかに。
ようよう明くる梅の香漂う。
[2回]
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「ほぉら、今夜は月が綺麗よ、カイさん」
「あぁ、まぁ、添うだな」
「一寸、其れだけ?」
「他に何を言えと」
「色々有るじゃない!『月よりも君の方が綺麗だよ』とか気の効いたこと言えないのっ?」
「だっ誰が言うかぁ――――ッッ!!」
何時まで経っても初々しいったら。
でもね、貴方の其んな所が大好きよ。
言葉よりも抱擁一つ、貴方の優しさに愛しさが募る。
[0回]