「エド、雪降ってきたよ」
「うええ、積もらないと良いけどなぁ」
「何でよ、勿体無い」
「お前、この寒い中、雪かきする身にもなってみろ」
「あたしも手伝うじゃない」
「あぁ、去年は大きな雪だるま作ってたな。オレが雪かきしてる隣で」
「あれも立派な雪かきよ!」
「じゃあ、今年は逆で」
「えっ、嫌よ。面倒くさい」
「やっぱり遊んでんじゃねぇか!!」
「お前たち、患者が居るときくらい静かにおし!!」
そっと窓を押し開く。
悴む両手をすり合わせ、白い息はゆるりと溶けた。
空から零れる冬のかけら、子どものように心が躍る。
[3回]
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