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ぬらりひょんの孫 壱 (爺世代)

「ワシの顔に何か付いておるかの」
「目と鼻と口は付いておりますわね」
「御前にもな」
「見た目はちっともヒトと変わりませんのに」
「ちぃとばかり、ヒトよりも長生きなだけだ」
「其れは良う御座いました」
「良い?」
「私の心が貴方の傍に在るのなら、私が儚く成った其の後もずっとずっと御傍に居られますもの」
「…あまり先のことは考えてくれるな」
「妖様?」
「傍に居てくれ、他には何も望まぬ」
「…はい、我が背の君」



死んでくれるなと、共に悠久の刻をと、
決して望もうとしないのは彼の姫への想いの証。
ヒトと交わった妖かしの矜持。
想いを決めた其の時に、
やがておとなう別れの恐怖すらも受け入れた。
何時か散り行く手折った華を、今はただ腕に抱く。

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