「いつまで、お前とこうしていられるかな」
「マナ?」
「なぁ、アレン。もしも」
「?」
「もしも、私がいつか居なくなってしまっても」
「…っ!やだ、やだよ、マナ」
「良いか、覚えておいで。私はお前を、愛しているよ」
「僕が!」
「うん?」
「僕がマナを護ってあげる!」
「お前が?」
「今度は僕がマナを護ってあげるから、だから…そんなこと、言わないで」
「…あぁ、頼もしいな」
寒い、寒い、夜だった。
ぬくもりを求めて駒鳥のように身を寄せ合い、
一枚の毛布にくるまって、夜が明けるのをじっと待った。
明けない夜が、冷たい影が、そっとそっと忍び寄る。
[1回]
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