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鋼の錬金術師 20 (未来)

「や、なに、くすぐったい」
「変な声出すなっ!」
「あんたが急に耳なんか触るからでしょー」
「穴、塞がないのかと思って」
「塞がないわよ」
「それ、だけじゃ」
「それって、この指輪?」
「足りねぇの?」
「あら、あたし欲張りなのよ」



知らなかった?と鈴を転がすように笑う君。
銀色のピアスが並ぶ耳がひんやりと心地よい。
過ごす時間が増える度、大切なものが増えて行く。

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家庭教師ヒットマンREBORN! 26 (未来ver.)

「雲雀さん」
「何?」
「あの、もうちょっと、こう、穏便に」
「どうして僕が気を遣ってあげなきゃいけないの」
「あぁ良かった、気遣いって言葉くらいは知ってるんですね」
「君、ほんと言うよね」
「分かり辛い程度で構わないんでお願いします」



案外、自分一番ってワケでもないんだよね。
性格も大分丸くなったし、会話も出来る、と思うんだけど。
やっと対等の立場、やっと同じ目線、
スタートラインはきっとこの足元なんだ。

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家庭教師ヒットマンREBORN! 25 (未来ver.)

「おわ、雲雀?!」
「ヒトの顔見て悲鳴あげるなんて失礼だね」
「こっちに居るのが珍しいからだろ」
「用事でもなければ来ないよ」
「用事?」
「…君のボスにでも聞いたら」
「俺の、ってお前も守護者だろうが」
「僕が群れるとでも思ってるの?」
「思ってねぇよ」
「じゃあね」
「おい、こら待て!用事って何だよ!!」



彼の噛み付くような声に、思わず頭を抱えてしまう。
雲雀さん、もうちょっと穏便にお願いします。
まだ言えない秘密が着実に増えて行く。

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家庭教師ヒットマンREBORN! 24 (未来ver.)

「ちょっと待ってて」
「え、あ、はい!」
「って言ったら、どれくらい待ってくれる?」
「十代目が仰るのでしたらいつまででもッ」
「忠犬ハチみたいだねぇ」
「い、犬、ですか…」
「まさか。君は犬じゃなくてオレの右腕、でしょ?」
「はっはい!勿論です!!」



あぁ何だろう、幻覚が見える。
垂れた耳とちぎれんばかりに振る尻尾。
こんなに慕ってくれるようなことした覚えないんだけどなぁ。

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鋼の錬金術師 19 (北国滞在時)

「機械鎧、整備くらいならやってあげようか?」
「いや、良い」
「遠慮してんの?ウチのボスでもそこまで鬼じゃないよ」
「そうじゃなくて、他の奴に触らせると怒るから。うちの整備師」
「まぁ、芸術品みたいなもんだからねぇ」
「………弟くん、整備師って?」
「………幼馴染の女の子です」



あれで無意識?ほんとに自覚ないんだから。
どれだけ大事にしてるかなんて、誰が見たって分かっちゃう。
最高傑作と胸を張る、幼馴染の笑顔が浮かんだ。

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家庭教師ヒットマンREBORN! 23 (未来ver.)

「十代目。理由を、お尋ねしても宜しいですか」
「理由」
「この地下アジトの建設についてです」
「秘密基地っぽくて良くない?」
「ご決断も建設も十代目らしくない性急なものでした」
「オレのんびりしてるからなぁ」
「思慮深くいらっしゃいます、だからです」
「…獄寺君、は」
「はい」
「いろんなこと考えすぎて身動き取れなくなっちゃうタイプだね」
「は、あ…?」
「色んなこと出来る広い施設が欲しかっただけ。心配するようなことじゃないよ」



納得出来ないような面持ちで不承不承に頷いた。
ごめんね、ありがと。
今はまだ言えない、仲間への偽りと真実。

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家庭教師ヒットマンREBORN! 22 (未来ver.)

「沢田綱吉」
「雲雀さん、怒ってます?」
「いい加減、認めたらどうなの」
「ダメツナなら認めてますよ」
「草食動物かと思っていたら、タヌキだったなんてね」
「ひどい言われ様で」
「はぐらかされるのは好きじゃないんだ」
「奇遇ですね、オレもです」


一転して表情が変わる。
見ていて飽きない彼が差し出したのは最大限の譲歩。
真っ直ぐ過ぎるその意思が、揺らぐ日など来ないのだろう。

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鋼の錬金術師 18

「傷だらけ」
「…うん、ごめんね」
「どうしてアルが申し訳なさそうなの」
「兄さんは謝らないでしょ」
「絶対にね」
「だからそれも含めて、ごめん」
「エドとアルが」
「え?」
「無事に帰ってきてくれるならそれだけで良いの」




面と向かって言ったのならば、君は絶対に言い訳しない。
沈黙は肯定、謝れないから謝らない。
意地っぱり、意気地なし。
君のそういうとこ、ずっと前から知ってたよ。

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鋼の錬金術師 17 (ゴキ様Ⅱネタ)

「オレ、お前が隠し事してるのって何となく分かるんだよな」
「ふぅん?」
「だからさ」
「エド?」
「ウィンリィ、こっち向け」
「別に、何もないわよ」
「嘘吐け」
「嘘じゃないってば」
「…だったら帰ってきたときのあの妙な間は何だ!!」
「ごめん無理!とてもあたしの口からは言えないわッッ!!!」


言うが早いか、脱兎のごとく逃げ出した。
訊きたくないが、訊かなかったら後悔する。
長年の経験が警告音を盛大に鳴らしている気がする午後。

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鋼の錬金術師 16 (ホートリ)

「君は、泣かないんだね」
「泣いたら、あなたは困ってしまうでしょう?」
「困るな」
「だから泣かないの」
「泣いても良いよ」
「困るんでしょう?」
「困るけれど、ひとりで泣かれるのはもっと困る」
「…私は」
「トリシャ?」
「どうせなら笑って、あなたと子どもたちと過ごしていたいわ」



洗い立てのシーツが風に靡く。
青い空に浮かぶ雲がゆっくりと流れて行く。
微笑む彼女が愛おしくて、
遠くで手を振る子どもたちが愛らしくて。
この小さな倖せが続くよう、この手で守って行けるのなら。

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