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鋼の錬金術師 68 (未来)

「エドはさぁ、こういう色っぽいの着たらぐらっと来る?」
「ファッション雑誌か」
「ね、どう?どう?」
「背中開き過ぎじゃね?」
「そうかなぁ」
「オレはそういうのより、可愛いのが…」
「へ?」
「……っ、何でもない!」
「言いかけたなら最後まで言ってよう」



フリルとレースにシフォンのスカート。
髪もくるっと巻いてみて、甘い甘いデコレーション。
全部まとめてリボンで結んで、君にプレゼントしてあげる。

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鋼の錬金術師 67 (未来)

「なんか飲み物ある?」
「ミルクと牛乳とヨーグルト」
「却下!!前の2つは同じもの!!」
「おいしいのに」
「匂いが駄目だ!あと口に残るのが嫌!!」
「我儘ねぇ」
「我儘で結構」
「じゃあ、飲んだらご褒美あげる」
「……………………やだ」
「一瞬、えっちぃこと考えたでしょ」



ほら顔が真っ赤じゃない、嘘吐いたって分かるんだから。
気不味くて口元隠す癖気付いてないのね。
泳ぐ視線に赤い耳たぶ、可愛いなんて言ったら怒るかしら。

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鋼の錬金術師 66 (未来)

「ん、飲む?」
「お前、コレ飲みかけ」
「お腹いっぱいになっちゃった」
「残りものかよ」
「要らない?」
「要る」
「だったら文句言わないでよう」
「言いたくなるわ」
「じゃあ、今度エドの飲みかけ貰ってあげるから」
「やらん」


カップの半分、ぬるくなったアップルティー。
香るりんごの甘酸っぱさと、紅茶の微かな渋みが舌に広がる。
ノンシュガーの飴色紅茶、カップ越しに触れた君の唇。

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鋼の錬金術師 65 (未来)

「お前たち、時々一緒に寝てるくらいなら寝室一緒にしちまえば良いのに」
「ッッッ!!!?」
「やだ!コーヒー吹き出さないでよ!!」
「なっ、え、は?!」
「同じ家に住んでて気付かないワケないだろうが」
「あたしは別に構わないけど」
「オレが構う!!」
「えー」
「手を出す出さないの言ってるのはお前だけじゃないか」
「露骨に言うな!ソレじゃねぇ!」
「じゃあ、なによう」
「…オレの貞操のが危ない気がする」



寝込みなんて襲いやしないわ、失礼しちゃうったら。
むくれたあたしに気がついて、慌てて取り繕うように言い訳する君。
言わなくても分かってる、嫌われてるワケじゃないことくらい知ってるわ。

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鋼の錬金術師 64 (未来)

「…おはよ、エド」
「おはよ…ってか、何笑ってんのお前」
「えへー」
「オレ、そんな間抜けな顔して寝てたか?」
「それは今更だし」
「酷ぇ」
「えっとね」
「うん」
「目が覚めて、一番にだいすきなヒトが見えるのって嬉しいね」



はにかんで、恥ずかしそうに染まる頬。
やわらかいぬくもりと一緒に甘えるように寄り添って。
まずい、可愛い、近寄るな。
一気に目が覚めた、倖せと気不味さの葛藤に悶える朝。

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鋼の錬金術師 63 (未来)

「なぁに拗ねてんだよ」
「…拗ねてないもん」
「じゃあこっち向けよ」
「やだ」
「ウィンリィ」
「そんな声で呼んだって、駄目なんだから」
「そんな声ってどんな声だよ」
「…えろい声」
「え、ろ…っ!?そんな声出した覚え無ぇぞコラ!!」
「エドのエはえっちのえだもん!!」
「名誉毀損で訴えるぞ!」



ワケの分からないこと言い出すときは、大抵機嫌が悪いとき。
何やっても怒るんだから、落ち着くまで放っておけば良いんだろうけど。
いつも笑ってて欲しいなんて、こっちの我儘。

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鋼の錬金術師 62 (未来)

「…見んな」
「そんなこと言われても」
「感染る。離れろ。放っとけ」
「風邪っぴきが偉そうなこと言ってんじゃないの」
「薬飲んで寝てれば治る」
「ちゃんと食べないと薬も飲めないでしょ」
「食欲、無い」
「だーめっ」
「ひとりで平気だから、ほんとにあっち行けって」
「座ってるのもやっとの癖に。はい、あーんっ」
「自分で出来るって」
「たまに病気になったときくらい甘えなさいよ」
「………だって、今のオレ、情けないだろ」



今更、何を言っちゃってるのかしら。
あんたの情けないとこなんて、見過ぎちゃってて珍しくもないわ。
笑い出したいのを懸命に堪えて、スプーンを口に無理やり突っ込んだ。
強がって甘えてくれないなら、今のうちに押し倒しちゃうんだから。

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鋼の錬金術師 61 (未来)

「えーどっ」
「ちょっと待て、今忙しい」
「じゃあ、キスしてくれたら待ってあげる」
「どんな交換条件だ」
「等価交換でしょー」
「はいはい、お姫様はどういうのがお好きですか」
「うーんとあまいのが良いわ」



抱きよせて、唇に触れて、離れて、もう一度。
そんなに優しく微笑わないで、待てなくなっちゃう。
ぎゅうっと腕を首に回したら、たくさんのキスの花びら。

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鋼の錬金術師 60 (グリリン達とロックベル家を出た直後)

「良いのか、あんなあっさりした別れ方で」
「あっさり?」
「接吻だの抱擁だのしなくても、ってハナシだよ」
「ただの幼馴染にそんなことするか!!」
「お前の女じゃねぇのか」
「違う!」
「へぇ、じゃあ俺が貰っても文句はねぇよな?」
「大アリだ」
「あの女にそれを面と向かって言えるようになってから大口叩け」


喉の奥で笑いながら、楽しげに細い眼を歪める。
言われなくても分かってら。
まだ伝えられないもどかしい想い。

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鋼の錬金術師 59 (未来)

「エド」
「うお?!」
「そんなに驚くことないでしょー」
「起きてるとは思わなかったんだよ」
「目が覚めたの」
「具合は?」
「頭、痛い」
「んー…大分下がったけど、まだ熱いな」
「お腹空いたぁ」
「食欲があるなら大丈夫か。りんごのすりおろしたやつか、お粥…」
「ミルク粥食べたい。作って」
「…明日の朝ばっちゃんに頼め」
「みーるーくーがーゆー!」


治ってきたと思ったそばからコレだ。
元気になるのは構わんが、もうちょっと大人しくしててくれ。
ミルク粥なんて作ったところで味見が出来るか。
不貞腐れた彼女の口にはちみつりんごを押し込んだ。

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