「何それ」
「あれ、雲雀さん」
「訊いてるんだけど」
「正一くんに預けようと思って」
「珍しい匣」
「ボンゴレ匣って言うんですよ」
「安直」
「言われると思ったから言わなかったのに」
「で?」
「過去のオレ達に託すんです」
「じゃあ、僕のはとびきり使える奴にしてよ」
「えぇえ?」
「喧嘩売ってる?」
「あの頃の雲雀さんにそんなの渡したら、とんでもないことになると思うんですケド」
「良いじゃない、面白いくらいに暴れてあげる」
「ものすごぉく考えておきます」
冗談みたいに笑い合う。
もうすぐ取り返しのつかない大きな嘘を吐くところ。
未来と世界を彼らに託そう。
ここから手放す、確かな繋がり。
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